昨年の夏、精神的に辛い時期を過ごしていた私は、AIに「水槽でも作ってみたら?」と言われて、素直に従ってみた。(今思うと、AIに趣味を決められてる人生もどうかと思う。)

毎日霧吹きをして、ラップをかけて。時間をかけて育てた水草たちは、やがて森のような緑溢れる景色になった。水を入れると、水上葉が水中葉へと変化していく。植物本来の色へと姿を変えるその様子が、不思議で美しかった。
CO2を添加すると、光合成で発生する酸素の泡がキラキラと輝く。キューバパールグラスは生い茂り、ロタラは美しい赤みを帯びてきた。ブセファンドラの光沢が水中で揺れている。
そこに暮らす小さな生き物たち。赤く鮮やかなボララスブリジッタエ、水草を綺麗にしてくれるオトシンネグロ、キューバパールグラスに頭から突っ込んだり、サルビニアにぶら下がったりするエビたち(ミナミヌマエビ、Bシュリンプ)。
みんなそれぞれに、穏やかに暮らしている。(エビは案外自分のことを可愛いと思ってるはず)
水槽の中には小さな世界がある。
ガラス越しに覗くその世界は、質感も色合いも現実とは違う異世界だ。光の屈折、水草の揺らぎ、生き物たちの動き。魅入られるように、ただ眺めてしまう。ここだけは、ニュースも予定も、なんにも入ってこない。(サイコーだ!)
水草も、魚も、エビも、みんなが主役で、ひとつの世界を作っている。私はただ、その営みを眺めているだけ。
水替えやトリミングはするけれど、あとは水槽の中の生き物たちが、それぞれに役割を果たしながら、この世界を回してくれている。人間よりよっぽど、ちゃんと働いている気がする。
辛かったあの夏、AIに背中を押されて30キューブという小さな箱庭を作り、水を入れ、住人を迎えることで、私は自分の心を救っていたんだと思う。スタートから148日。あの頃より、私はずっと前に進んでいるから。
今も、その水槽は私のそばで、静かに呼吸している。
そして私は今も、ちょっと心が疲れるたびに、この異世界に避難している。
ミスト式をスタートしてから148日目までを28秒の動画にしてみました。
今日の一曲 ちゃんみな / SAD SONG THE FIRST TAKE
水の中の静けさに、心のざわつきが溶けていく日々。
前置きがちょっと長いけどね、やっぱりこのFIRST TAKEバージョンがいいね。
3:55あたりから曲が始まるよ。前置きもとても良い雰囲気なので、時間がある方はぜひそのままどうぞ。